公開: 2026/03/21 ・ 著者: 与謝秀作

事務職への転職ガイド|未経験OKの求人の探し方と選考対策

事務職への転職を成功させるための完全ガイド。未経験OKの求人の見つけ方、事務職の種類と年収、おすすめ資格、職務経歴書・面接対策まで網羅的に解説します。

事務職への転職ガイド|未経験OKの求人の探し方と選考対策
目次
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「販売や接客の仕事から、そろそろ事務職に転職したい」「土日休みで残業が少ない仕事に就きたい」——そんな思いを抱えている方は多いのではないでしょうか。

事務職は安定した働き方ができる人気の職種です。しかし、人気が高いぶん競争率も高く、とくに未経験からの転職では戦略的な準備が欠かせません。

この記事では、事務職への転職を目指す方に向けて、求人の探し方から選考対策まで、必要な情報を網羅的にお伝えします。未経験の方でも自信を持って転職活動に臨めるよう、ステップごとに解説していきます。

事務職の転職市場は「狭き門」——だからこそ戦略が必要

事務職の有効求人倍率は、全職種のなかでもっとも低い水準で推移しています。厚生労働省のデータによると、一般事務の有効求人倍率は0.3倍前後。つまり、求職者1人に対して0.3件しか求人がないという厳しい状況です。全職種の平均が1倍を超えていることを考えると、その競争の激しさがわかります。

転職求人倍率でみても、事務・アシスタント系は全職種のなかで最も低い水準です。人気の理由は「土日祝休みが取りやすい」「残業が少ない」「デスクワーク中心で体力的な負担が少ない」といった働きやすさにあります。

ただし、悲観する必要はありません。求人倍率が低いということは「正しい準備をした人が選ばれる」ということでもあります。この記事で紹介する方法を実践すれば、未経験からでも十分にチャンスをつかめます。

まず知っておきたい「事務職」の種類と特徴

ひとくちに事務職といっても、実はさまざまな種類があります。自分に合った事務職を選ぶことが、転職成功の第一歩です。

一般事務

書類作成、データ入力、電話・来客応対、ファイリングなど、幅広い業務を担当します。事務職のなかでもっとも求人数が多く、未経験者の入り口としておすすめです。正社員の平均年収は320万〜400万円程度で、企業規模や地域によって差があります。

営業事務

営業担当者のサポート業務が中心です。見積書・請求書の作成、受発注管理、顧客対応などを行います。接客や販売の経験がある方はコミュニケーション力を活かしやすく、未経験からでも比較的転職しやすい職種です。

経理事務

経費精算、伝票処理、帳簿管理、決算補助など、会社のお金に関わる業務を担当します。簿記の知識が求められるため専門性が高く、そのぶん年収も一般事務より高い傾向にあります。日商簿記3級以上を応募条件とする求人が多いです。

人事・総務事務

人事事務は採用活動のサポートや勤怠管理、給与計算などを担当。総務事務は備品管理、社内イベントの運営、各種届出の処理など、会社全体の運営に関わる業務を行います。どちらも社内のさまざまな部署と関わるため、調整力やコミュニケーション力が活きる職種です。

医療事務

病院やクリニックでの受付、会計、レセプト(診療報酬明細書)作成を担当します。医療業界は景気に左右されにくく、安定して求人があるのが魅力です。専門資格(医療事務技能審査試験など)を取得しておくと、未経験でも採用されやすくなります。

貿易事務

輸出入に関する書類作成、通関手配、海外取引先との連絡などを担当します。英語力を活かしたい方に向いており、TOEIC600点以上を目安とする求人が多いです。語学スキルがあれば年収アップも見込めます。

未経験OKの求人を効率よく見つける方法

事務職の求人は数が限られているため、複数の方法を併用して幅広く情報を集めることが大切です。

転職サイトを活用する

まずは大手転職サイトに登録して、「事務」「未経験歓迎」などのキーワードで求人を検索しましょう。自分のペースで求人を探せるメリットがあります。こまめに新着求人をチェックし、気になる求人には早めに応募することがポイントです。事務職は応募が集中しやすいため、スピード感が重要になります。

転職エージェントを利用する

非公開求人の紹介や、書類添削・面接対策などのサポートを受けられるのが転職エージェントの強みです。未経験から事務職を目指す場合はとくに、プロのアドバイスが心強い味方になります。「未経験歓迎の事務職求人を探している」と希望を伝えれば、自分では見つけられなかった求人を紹介してもらえることもあります。

派遣やお試し転職からステップアップする

「いきなり正社員はハードルが高い」と感じる方は、派遣社員や紹介予定派遣からスタートする方法もあります。実務経験を積みながら正社員登用を目指せるため、未経験者にとっては現実的なルートのひとつです。また、お試し転職のような形で実際の職場を体験してからエントリーできるサービスも増えています。入社後のミスマッチを減らせるのが大きなメリットです。

ハローワークも見逃さない

地元密着型の中小企業の事務職求人は、ハローワークに多く掲載されています。大手転職サイトには載っていない求人が見つかることもあるので、併用しておくと選択肢が広がります。また、ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)を利用すれば、無料でパソコンスキルや簿記などを学ぶことも可能です。

「未経験OK」求人の見極めポイント

「未経験歓迎」と書かれていても、実際には経験者が優先されるケースは少なくありません。求人票をチェックする際は、研修制度の有無、教育体制の説明が具体的かどうか、離職率や社員の平均勤続年数などに注目しましょう。「OJTあり」「先輩社員がマンツーマンで指導」といった具体的な記載がある求人は、本当に未経験者を育てる意思がある企業の可能性が高いです。

事務職の転職に役立つ資格5選

事務職への転職に必須の資格はありませんが、資格を持っていると「やる気がある」「基本スキルを備えている」ことを客観的にアピールできます。未経験者がライバルと差をつけるための武器として、以下の資格取得を検討してみてください。

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

Word・Excel・PowerPointなど、事務作業に欠かせないOfficeソフトのスキルを証明する国際資格です。事務職の求人では「Excelが使えること」が応募条件になっているケースが非常に多いため、MOSを持っていると即戦力として評価されやすくなります。とくにExcelのMOSは採用担当者からの評価が高く、未経験者がまず取得すべき資格といえるでしょう。学習時間の目安は30〜80時間程度で、働きながらでも十分取得可能です。

日商簿記検定(3級・2級)

経理事務を目指すなら必須ともいえる資格です。3級は企業のお金の流れや仕訳の基本を学ぶ内容で、未経験でも独学で合格を目指せます。2級まで取得すれば経理職へのキャリアパスも広がり、年収アップにもつながります。年間約60万人が受験する人気資格で、企業からの認知度と信頼性が高いのも大きな強みです。

秘書検定(2級・準1級)

電話応対、敬語、スケジュール管理など、社会人としての基本的なビジネスマナーを体系的に学べる資格です。未経験者が「社会人としての基礎力がある」ことを示すのに有効で、とくに受付や秘書を含む事務職では重宝されます。2級は合格率50%以上と独学でも狙いやすく、準1級は面接試験があるためより実践的なスキルの証明になります。

ITパスポート

ITに関する基礎知識を証明する国家資格です。近年はどの事務職でもクラウドサービスの利用やセキュリティ対策への理解が求められるようになっており、ITリテラシーの高さをアピールできます。国家資格なので企業からの信頼性が高く、事務職に限らず幅広い職種で評価されるのも魅力です。

TOEIC(600点以上)

貿易事務やグローバル企業の事務職を目指す場合に有効です。600点以上を目安に取得しておくと応募の幅が広がります。800点以上であれば英文事務や外資系企業の求人にもチャレンジでき、年収アップも期待できます。

事務職の職務経歴書——未経験でも「刺さる」書き方

事務職の経験がなくても、これまでの仕事で培ったスキルを事務職に結びつけてアピールすることは十分可能です。大切なのは「事務職で求められるスキル」を理解したうえで、自分の経験を翻訳すること。以下のポイントを意識して職務経歴書を作成しましょう。

前職の経験を事務スキルに置き換える

たとえば接客業の経験があれば「顧客対応力」「電話応対スキル」としてアピールできます。販売職であれば「売上データの集計経験」「在庫管理の正確性」を強調できるでしょう。飲食業でシフト管理を担当していたなら「スケジュール調整力」「チームの業務を円滑に回す調整力」としてアピールできます。どんな経験にも、事務職で活かせるポータブルスキルが隠れています。

数字で成果を示す

「正確なデータ入力を心がけていました」よりも、「1日あたり約200件のデータ入力を、エラー率0.1%以下で処理していました」のほうが説得力が増します。前職での業務を振り返り、数字で表現できるものがないか探してみてください。処理件数、対応人数、改善した時間、削減できたコストなど、具体的な数字があるとぐっと伝わりやすくなります。

PCスキルは具体的に記載する

「パソコンが使えます」という曖昧な表現ではなく、「Excel:VLOOKUP、ピボットテーブルを使ったデータ集計が可能」「Word:社内文書・議事録の作成経験あり」のように、具体的な操作レベルを記載しましょう。MOS資格を取得していれば、あわせて記載するとスキルの裏づけになります。

面接対策——よく聞かれる質問と回答のコツ

事務職の面接では、スキル面だけでなく人柄やコミュニケーション力も重視されます。とくに未経験者に対しては「なぜ事務職なのか」「長く続けてくれるか」という点が注目されるため、しっかり準備しておきましょう。

「なぜ事務職に転職したいのですか?」

もっとも聞かれる質問です。「楽そうだから」「座って仕事がしたいから」という本音をそのまま伝えるのはNG。前職の経験から「サポート業務にやりがいを感じた」「正確に物事を処理することが得意だとわかった」など、ポジティブな動機に変換して伝えましょう。自分の適性と事務職の仕事内容を結びつけて語ることがポイントです。

「未経験ですが、どのように貢献できますか?」

前職で培ったスキルと、事務職への転職に向けて取り組んでいることの両方を伝えましょう。たとえば「販売職で培った顧客対応力を電話応対に活かせます。また、MOSのExcel資格を取得し、データ入力や資料作成にも即座に対応できます」というように、入社後の活躍イメージを具体的に描いて伝えると効果的です。

「ミスなく正確に作業する自信はありますか?」

事務職では正確性が非常に重要です。この質問に対しては「前職でもダブルチェックを徹底していた」「ミスを防ぐために自分なりの確認フローを作っていた」など、具体的なエピソードを添えて回答しましょう。完璧さをアピールするよりも、ミスを防ぐための工夫を語るほうが信頼感につながります。

事務職への転職を成功させるロードマップ

最後に、未経験から事務職への転職を実現するためのステップを整理します。

ステップ1として、まず自己分析を行いましょう。自分がどんな事務職を目指すのかを明確にし、前職の経験から活かせるスキルを棚卸しします。

ステップ2では、資格取得とスキルアップに取り組みます。MOS(Excel)の取得を最優先とし、経理志望なら簿記3級の学習も並行して進めましょう。資格取得を待ってから応募するのではなく、「学習中」でも積極的に応募することが大切です。

ステップ3では、複数の求人チャネルに登録します。転職サイト、転職エージェント、ハローワークなど、少なくとも3つ以上のチャネルを併用して情報収集しましょう。

ステップ4として、応募書類を完成させます。職務経歴書は「事務職で求められるスキル」の視点で書き直し、可能であれば転職エージェントに添削してもらいましょう。

ステップ5で、面接対策を仕上げます。よく聞かれる質問への回答を準備し、「事務職への熱意」と「入社後に貢献できること」を自分の言葉で語れるようにしておきましょう。

まとめ

事務職への転職は競争率が高いものの、正しい準備と戦略があれば未経験からでも十分に実現可能です。大切なのは、自分に合った事務職の種類を見極めること、PCスキルや資格で客観的なアピール材料をつくること、そして前職の経験を事務職目線で再解釈して伝えることです。

「やってみたいけど不安」という気持ちは当然のことです。まずは小さな一歩から始めてみてください。転職サイトに登録して求人を眺めるだけでも、自分がどんな事務職に興味があるのかが見えてきます。あなたの転職活動がうまくいくことを応援しています。

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