公開: 2026/03/20 ・ 著者: 与謝秀作
転職用履歴書の書き方|フォーマット・学歴職歴の正しい記入例
転職用履歴書の書き方を項目別に徹底解説。JIS規格・転職用・自由形式のフォーマットの選び方、学歴・職歴・志望動機・本人希望欄の正しい書き方とNG例、写真のマナーまで網羅。職務経歴書とセットで使える実践ガイドです。
目次
転職活動の書類選考において、履歴書は職務経歴書と並ぶ必須書類です。しかし「新卒のとき以来書いていない」「転職用の履歴書はどう違うのか」と戸惑う方は少なくありません。履歴書は定型項目が多い分、正しい書き方を知らないと思わぬところで減点されてしまうリスクがあります。
この記事では、転職用履歴書のフォーマット選びから、学歴・職歴・志望動機・本人希望欄の記入ルール、証明写真のマナー、提出前のチェックリストまでを網羅的に解説します。職務経歴書と合わせて準備することで、書類選考の通過率を大きく高められますので、ぜひ最後までお読みください。
履歴書と職務経歴書の違い|それぞれの役割を理解する
転職活動では履歴書と職務経歴書の両方を提出するのが一般的です。この2つは役割が明確に異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで書き分けることが重要です。
履歴書は「あなたの基本的なプロフィール」を伝える書類です。氏名・住所・学歴・職歴・資格・志望動機といった定型項目を通じて、応募者の基本情報を採用担当者に伝えます。フォーマットがほぼ決まっているため、正確さとマナーが最も問われる書類ともいえます。
一方、職務経歴書は「何ができるか」を具体的にアピールする書類です。業務経験・実績・スキルを自由なフォーマットで詳しく記載します。職務経歴書の書き方については「職務経歴書の書き方完全マニュアル|テンプレート付き・職種別の記入例」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
つまり、履歴書は「基本情報の正確さとビジネスマナー」を、職務経歴書は「スキルと実績の深さ」を見られる書類です。この違いを理解しておくと、それぞれに何をどう書くべきかが明確になります。
履歴書のフォーマットの選び方
履歴書のフォーマットには大きく分けて3つの種類があります。転職活動においてはどのフォーマットを使っても基本的に問題ありませんが、自分の状況に合ったものを選ぶことで、限られたスペースをより有効に使えます。
JIS規格の履歴書
最も一般的で汎用性の高いフォーマットです。学歴・職歴欄が広めに確保されており、どの企業に提出しても違和感がありません。特に企業から指定がなく、迷った場合はJIS規格を選んでおけば問題ないでしょう。歴史のある大手企業や公的機関への応募では特に無難な選択です。
転職用履歴書
職歴欄が広めに設計され、自己PR欄やスキル欄が追加されているフォーマットです。転職回数が多い方や、アピールしたいポイントが多い方に向いています。文具店や転職サイトからダウンロードできる「転職者用」と明記されたフォーマットがこれに該当します。
自由形式(Web応募・パソコン作成)
WordやExcelで自作するフォーマットです。レイアウトを自由に調整できるため、必要な欄を増減させたい場合に便利です。ただし自由度が高い分、見やすさとビジネス文書としての体裁を保つ意識が欠かせません。IT・Web業界やスタートアップ企業など、形式にこだわらない企業への応募に向いています。
なお、手書きかパソコンかという点については、企業から指定がなければパソコン作成で問題ありません。近年はPDFで提出するケースが大半であり、パソコン作成が主流になっています。手書き指定がある場合は丁寧に書き、修正液は使用せず書き直すのがマナーです。
履歴書の書き方|項目別の記入ガイド
ここからは履歴書の各項目について、正しい記入方法とよくあるNG例を解説します。どの項目も「正確さ」と「読みやすさ」が基本です。
日付・氏名・連絡先
日付は提出日(郵送の場合は投函日、持参の場合は当日)を記入します。西暦・和暦はどちらでも構いませんが、履歴書全体で統一してください。氏名はフリガナ欄が「ふりがな」であればひらがなで、「フリガナ」であればカタカナで記入します。連絡先には日中連絡がつきやすい電話番号とメールアドレスを記載しましょう。メールアドレスはビジネスにふさわしいものを使い、ニックネームが入ったアドレスや携帯キャリアのアドレスは避けるのが無難です。
証明写真のマナー
証明写真は3カ月以内に撮影した、縦4cm×横3cmのサイズが標準です。背景は白またはブルーが一般的で、スーツ着用が基本です。写真館で撮影するのが最も好印象で、プロの照明とレタッチにより清潔感のある写真に仕上がります。スピード写真でも問題はありませんが、アプリで加工しすぎた写真やスナップ写真の使用は避けましょう。写真の裏面には氏名を記入し、万が一剥がれた場合にも特定できるようにしておきます。
学歴欄の書き方
転職の場合、学歴は最終学歴の1つ前から記載するのが一般的です。たとえば大学卒であれば高校卒業から記載します。学校名は省略せず正式名称で記入してください。「○○高校」ではなく「○○県立○○高等学校」が正式です。学部・学科・専攻まで記載し、卒業年月は西暦・和暦を全体で統一します。中退の場合は「中途退学」と記入し、理由を簡潔に添えると丁寧です(例:家庭の事情により中途退学)。
職歴欄の書き方
職歴欄は転職用履歴書で最も重要なパートです。時系列順に、すべての入退社歴を漏れなく記載します。会社名は正式名称で記入し、「(株)」ではなく「株式会社」と書くのがルールです。各社について「入社」「退職」を明記し、現在在職中の場合は「現在に至る」または「在職中」と記載します。
退職理由は「一身上の都合により退職」(自己都合の場合)または「会社都合により退職」と簡潔に書きます。部署異動や昇進があった場合は、それぞれの年月とともに記載すると、キャリアの成長を示すことができます。派遣社員として勤務していた場合は「○○株式会社より△△株式会社に派遣」と記載します。職歴が多い場合は、主要な経歴を中心に記載し、詳細は職務経歴書に委ねるのも一つの方法です。
免許・資格欄の書き方
免許・資格は取得年月順に記載します。名称は正式名称を使い、略称は避けてください。「普通自動車免許」ではなく「普通自動車第一種運転免許」が正式です。応募先の業務に関連する資格は優先的に記載しましょう。現在取得に向けて学習中の資格がある場合は「○○試験 取得に向けて学習中」と書くことで、向上心をアピールできます。まったく資格がない場合は「特になし」と記入し、空欄にはしないでください。
志望動機欄の書き方
履歴書の志望動機欄はスペースが限られているため、150〜200文字程度で簡潔に書く必要があります。ポイントは「なぜこの会社なのか」「自分の経験やスキルをどう活かせるか」「入社後に何を実現したいか」の3つを盛り込むことです。どの企業にも当てはまるような汎用的な内容は避け、応募先企業ならではの特徴に触れるようにしましょう。
志望動機の書き方をより深く知りたい方は「転職の志望動機の書き方|業界・職種別の例文20選と面接での伝え方」で業界・職種別の例文付きで解説していますので、参考にしてください。
本人希望欄の書き方
本人希望欄は基本的に「貴社の規定に従います」と記入するのがマナーです。給与や休日の希望をこの欄に書くと、「条件面ばかり気にしている」という印象を与えかねません。ただし、複数職種が同時募集されている場合は応募職種を明記する、勤務地に制約がある場合は理由とともに記載する、連絡がつきにくい時間帯がある場合はその旨を書くなど、合理的な理由がある事項に限って記載するのは問題ありません。
転職回数が多い場合・ブランクがある場合の対処法
転職回数が多い場合やブランク期間がある場合は、履歴書の書き方に工夫が必要です。ここではよくある2つのケースへの対処法を解説します。
転職回数が多い場合
職歴欄に書ききれない場合は、各社の記載を「入社・退職」の1〜2行にまとめ、「詳細は職務経歴書をご参照ください」と添えるのが効果的です。在籍期間が極端に短い会社も省略せず記載してください。省略して後から発覚すると経歴詐称とみなされるリスクがあります。なお、職務経歴書では「スキルや経験の一貫性」を強調することで、転職回数の多さよりも実力を印象づけることが可能です。
ブランク期間がある場合
離職期間がある場合は、その間に何をしていたかを簡潔に説明すると好印象です。たとえば「語学留学」「資格取得のための学習期間」「家族の介護」など、理由を添えることで空白期間への不安を払拭できます。特に何もしていなかった場合でも、「転職活動に専念」と書くのは問題ありません。大切なのは空白を隠そうとしないことです。面接で聞かれた際にきちんと説明できるよう準備しておきましょう。
履歴書のよくあるNG例と改善ポイント
履歴書は定型書類だからこそ、細かなミスが目立ちやすい書類でもあります。以下のNG例を提出前にチェックしましょう。
西暦と和暦の混在
学歴欄では西暦、職歴欄では和暦といった混在はNG です。どちらかに統一し、和暦を使う場合は元号の切り替え(平成→令和)も正確に記載してください。年号の計算ミスは意外と多いので、早見表を活用してダブルチェックするのがおすすめです。
空欄がある
履歴書に空欄があると「記入漏れ」と判断される場合があります。書くことがない欄には「特になし」と記入するのが基本ルールです。特に本人希望欄を空白にしたままの方が多いですが、「貴社の規定に従います」と書くのがマナーです。
会社名や学校名の略称
「(株)○○」や「○○高校」のような略称はNGです。必ず「株式会社○○」「○○県立○○高等学校」のように正式名称で記載してください。会社名がわからない場合は、法人番号検索などを利用して正式名称を確認しましょう。
志望動機がどの会社にも使える内容になっている
「貴社の理念に共感しました」「成長できる環境に魅力を感じました」のような汎用的な内容は、採用担当者の心に響きません。応募先企業の具体的な事業内容やプロダクト名に触れ、「自分の○○の経験を、御社の△△において活かせると考えた」と具体的に結びつけましょう。
履歴書と一緒に準備しておきたい書類
履歴書は単独で完結する書類ではなく、職務経歴書・自己PR・志望動機とセットで評価されます。特に転職活動では、履歴書と職務経歴書を同封するのが必須です。履歴書で基本情報を正確に伝え、職務経歴書で実力と実績を深くアピールするという役割分担を意識してください。
職務経歴書の書き方については「職務経歴書の書き方完全マニュアル|テンプレート付き・職種別の記入例」で、3つのフォーマットの選び方から職種別の記入例まで詳しく紹介しています。あわせて準備を進めることで、書類全体の完成度が格段に高まります。
また、自己PRの作成にお悩みの方は「転職の自己PR作成法|強みの見つけ方と職種別の例文テンプレート」を、志望動機の書き方を知りたい方は「転職の志望動機の書き方|業界・職種別の例文20選と面接での伝え方」も参考にしてください。これらをセットで仕上げることで、選考全体で一貫性のあるアピールが可能になります。
履歴書提出前の最終チェックリスト
提出前には以下のポイントを最終確認しましょう。まず、日付・氏名・連絡先に誤りがないかを確認します。次に、学歴・職歴の年月は正確か、西暦・和暦が統一されているかをチェックしてください。すべての欄が埋まっているか(空欄に「特になし」が入っているか)も重要です。
会社名・学校名が正式名称になっているか、志望動機は応募先企業に合わせた内容になっているかも再確認しましょう。証明写真は3カ月以内のものが貼付されているか、裏面に氏名が記入されているかもチェックポイントです。ファイル名は「履歴書_氏名_日付.pdf」のようにわかりやすく命名し、PDF形式で提出してください。最後に、職務経歴書と記載内容に矛盾がないことを必ず照合しましょう。
まとめ|履歴書は「正確さとマナー」で信頼を勝ち取る書類
転職用の履歴書は、あなたの基本情報を正確に伝え、社会人としてのビジネスマナーを示すための書類です。フォーマットの選び方、学歴・職歴の正しい記載ルール、証明写真のマナー、志望動機の書き方といった基本を押さえるだけで、採用担当者に与える印象は大きく変わります。
本記事で解説した項目別の記入ガイドとNG例を参考に、ミスのない履歴書を作成してください。そして職務経歴書・自己PR・志望動機もセットで準備することで、書類選考から面接まで一貫したアピールが可能になります。万全の準備で、転職活動を成功させましょう。

