解雇予告手当とは?30日の日数・平均賃金の計算と会社への確認方法
公開: 2026/10/27 ・ 著者: 与謝秀作
解雇予告手当の30日ルール、予告日数と平均賃金の計算例を解説。時給・日給の最低保障、試用期間などの例外、支払時期、会社に求める内訳と相談先を整理します。

公開: 2026/10/27 ・ 著者: 与謝秀作
解雇予告手当の30日ルール、予告日数と平均賃金の計算例を解説。時給・日給の最低保障、試用期間などの例外、支払時期、会社に求める内訳と相談先を整理します。

突然解雇を伝えられたときは、解雇日まで何日あるかと、解雇予告手当の説明があるかを確認しましょう。解雇予告手当は、原則として30日前の予告がない場合に、不足する日数分の平均賃金を支払う仕組みです。手当の支払いと解雇そのものの有効性は別の問題なので、日付と金額、解雇理由を分けて整理することが大切です。
会社が労働者を解雇する場合、原則として少なくとも30日前に予告するか、平均賃金30日分以上の解雇予告手当を支払う必要があります。予告と手当を組み合わせることもできます。
解雇日までの予告日数 | 原則として必要な手当 |
|---|---|
予告なしの即日解雇 | 平均賃金30日分 |
20日前の予告 | 平均賃金10日分 |
30日以上前の予告 | 予告日数の不足による手当は不要 |
予告日数は出勤日数ではなく、休日を含む暦日で数えます。伝えられた当日は入れず、その翌日から解雇日までを数えてください。30日以上前に予告されていても、未払い賃金など別の支払いがなくなるわけではありません。
平均賃金は、原則として算定事由発生日以前3か月間の賃金総額を、その期間の暦日数で割って求めます。解雇予告手当では、基準となるのは原則として解雇を予告した日です。賃金締切日がある場合は、直前の締切日を基準に3か月を取ります。
対象となるのは控除前の賃金です。通常の手当や残業代なども確認し、臨時に支払われた賃金や3か月を超える期間ごとに支払われる賞与などは区別します。業務上のけがによる休業、産前産後休業、育児・介護休業など、算定から除く期間と賃金がある場合にも調整が必要です。入社から3か月に満たない場合も、そのまま一般式へ当てはめないようにしましょう。
時給・日給・出来高払いなどでは、原則の計算額だけでなく、「対象期間の賃金総額÷実労働日数×60%」による最低保障も確認します。月給部分と時給部分が混在する場合は計算が異なるため、内訳を会社に確認してください。
この60%は平均賃金の最低保障に関する割合です。解雇予告手当を一律に賃金の60%で計算するという意味ではありません。
例えば、2026年4月1日に解雇を伝えられ、4月21日の終了をもって解雇される場合を考えます。月末締めの月給制で、直前3か月の1月1日〜3月31日の賃金総額が90万円、暦日数が90日、算定から除く期間や賃金の調整がない条件です。
同じ平均賃金で予告なしの即日解雇なら、10,000円×30日=300,000円です。即時解雇の場合、手当は原則として解雇の申渡しと同時に支払う必要があり、「次の通常の給料日でよい」とは限りません。
労働基準法には、日々雇い入れられる人、2か月以内の期間を定めて雇われる人、季節的業務で4か月以内の期間を定めて雇われる人、試用期間中の人などについて予告の例外があります。ただし、日雇いで1か月を超えて継続して働く場合、所定の短期契約の期間を超えて引き続き働く場合、試用期間で14日を超えて継続して働く場合には、例外の扱いが変わります。
試用期間中だから何か月でも予告なしに解雇できるわけではありません。また、予告の例外に当たることと、解雇が有効であることも別です。試用期間中の本採用拒否の確認点も参考にしてください。
天災事変などで事業継続が不可能になった場合や、労働者側の責任による場合にも、予告を省くには労働基準監督署長の認定が必要です。単に経営が苦しい、会社が問題行動だと判断した、といった理由だけで当然に手当が不要になるわけではありません。
まず、解雇を通知された日、解雇日、解雇理由、平均賃金の対象期間・賃金総額・暦日数、予告日数、不足日数、手当の金額と支払日を確認します。口頭だけの場合は、次のように書面で説明を求めると整理できます。
「解雇予告手当について、算定対象期間、対象賃金総額、日数、平均賃金の計算方法、予告日数と支払額・支払日を、書面でご説明ください。」
労働条件通知書、給与明細、勤怠記録、通知メールやメッセージを保存しましょう。解雇理由の証明書や退職時の書類については、退職証明書の記載項目と請求方法で確認できます。
退職勧奨に合意して退職する場合や、期間満了による雇止めは、解雇と同じ扱いになるとは限りません。説明が分からないまま退職届などに署名せず、自分の意思と会社の通知内容を区別して記録してください。手当を払ったから解雇が必ず有効になるわけでもありません。
手当の未払いなど労働基準法上の問題は労働基準監督署へ、解雇の有効性を含む労使トラブルは総合労働相談コーナーなどへ相談できます。離職後の手続きを進める際は、離職票の役割と確認点も別に確認しておきましょう。
出典:厚生労働省・解雇予告の日数と支払時期 / 厚生労働省・解雇予告と例外 / 神奈川労働局・平均賃金の計算 / 厚生労働省・労働契約終了のルール

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